なぜ作ったか
焼酎はもっと飲まれていい酒なのに、こちらでの紹介のされ方が飲み手を逃がしているからです。
こちらで焼酎が紹介されるときは、たいてい決まりごとから始まります。お湯割りは六対四、お湯を先に。その飲み方は良いもので、このサイト も向いている銘柄のページにはきちんと書いています。ただ、最初に作法を求められると、はじめての人はたいてい丁寧に断って別のものを注文します。
もっと単純な話があります。焼酎は度数でいえばウォッカの半分ほど、香りは大半のジンより豊かで、単式蒸留なので原料の味がそのまま残っている。それだけで十分好きになれる酒です。儀式を添える必要はありません。
答えが欲しかった問い
ニューヨークのロウアー・イースト・サイドで Izakaya Juraku という居酒屋をやっています。カウンター越しに聞かれるのは「焼酎とは何か」ではありません。「この一本を持っているんだけど」「いま注いでもらったこれ、どうやって飲むの」です。
それを書いたものが、どこにもありませんでした。焼酎が何であるかの優れた解説は、業界団体のものを含めていくつもあります。輸入元のカタログにはテイスティングノートもあります。ただ、特定の銘柄と、その一本のグラスに実際に何を入れるべきかを、理由つきで結びつけた資料がほとんど公開されていない。だから作りました。87蔵の238銘柄を、原料に照らして採点し、すべての提案に理由を表示してあります。納得できなければ反論できるようにするためです。
やらないこと
説教はしません。どの提案にも理由がついていて、無視してもらってかまいません。伝統的な飲み方は理由を添えた選択肢として出てきます。そこを通らないと先へ進めない関門にはしていません。
推測もしません。このサイト の事実にはすべて出典ページが付いています。蔵元と輸入元で度数が食い違う銘柄については、どちらの数字も出さず、その旨を書いています。空欄のほうが、それらしい作り話よりも役に立ちます。実在する人が造っている実在の商品についての記述であり、実在する店の名前で公開しているからです。
蔵元・輸入元の皆さまへ
造っている方々とご一緒できたらと思っています。広告のお願いではありません。広告枠は売っていません。このカタログは輸入元が公開している情報から組み立てていて、その情報は蔵が知っていることより薄く、ときどき間違っているからです。
具体的には、次のようなことをいただけると助かります。
- 訂正。麹、度数、所在地、蔵名に誤りがあればお知らせください。その週のうちに直します。いまは出典が言っていることを載せています。できれば蔵が言っていることを載せたい。
- 御社の飲み方・割り方の資料。ハイボールやカクテルでの使い方を蔵で検討されているなら、出典を明記して引用し、御社にリンクします。公開されている蔵はいくつもありますが、英語圏ではほとんど読まれていません。
- 写真。いまのボトル写真の多くは輸入元からお借りしてクレジットを入れています。可能であれば御社の写真を、御社のクレジットで使わせてください。
- 載っていない銘柄。とくに鹿児島、宮崎、沖縄以外。アメリカのカタログはそこから先が急に薄くなり、このサイト の地図の空白は「存在しない」ではなく「輸入されていない」を表しています。
- アメリカ市場向けの取り組み。2022年のニューヨーク州、2023年のカリフォルニア州の法改正で、24度以下の焼酎がようやく soju ではなく焼酎の名前で売れるようになりました。こちらでの前提が変わったところですが、アメリカの飲み手の多くはまだ焼酎という言葉自体を知りません。
私たちは出版社ではなく飲食店なので、これはメディアキットではなく、ゆっくりした、けれど本気のお誘いです。いちばん早い連絡先は下記です。